「おれアマチュア無線やってるんだ」

・・・と、中学生だったか高校生の頃だったか聞いたことがあります。アラフォーの女ライターですが、男子の会話で「アマチュア無線」という言葉で、何それ??と興味津々で聞いたこともありますが、理数系女子ではないので説明を聞いてもチンプンカンプン。なんとなくうろ覚えなのが「世界中の人と無線でやりとりできる」という事だけは記憶の隅に残っています。

携帯電話とパソコンは当たり前の時代になり、インターネットに接続環境も整っている21世紀。簡単に世界とつながる手段は格段に増えました。それでもやはり「アマチュア無線」って今でもあるの?!と、中学時代には理解できなかった「アマチュア無線」を改めてどのようなものなのか調べてみたいと思います!

ちょこっと調べてみたら、アマチュア無線は「私をスキーに連れて行って」の映画中で、仲間との連絡用にアマチュア無線(便利さと機動力の高さが表現されていた)が使用されていたので、「私をスキーに連れて行って」の公開から3年後にはコールサインが枯渇したほどのブームになったほどの急騰ぶり。「私をスキーに連れて行って」の公開が1987年11月。昭和62年、日本航空が完全に民営化されて、BOOWYが渋谷公会堂で解散宣言をしたり、大韓航空爆破事件もあった年です。そしてスキーブーム。この映画を見て私も「スキーに行きたい~」とミーハー心丸出しになった記憶があるほどです。この映画はかなりブームになったので、アマチュア無線が人気になったのも納得できます。携帯電話がない時代に、唯一、電話以外で人と話せる道具としてあったのが、「アマチュア無線」。資格に設備が必要という難易度の高い趣味ですので、趣味の王様とも呼ばれているようです。

そんな「アマチュア無線」ですが、よく「ハム」って言われていますよね?アマチュア無線に造詣のない私ですので、当然ながら、「ハム」って食べるハム??と思ってしまいますが、この「ハム」ということ自体を、日本では「アマチュア無線」のことを指しますが、これは日本独特の呼び方のようです。世界中とつながることのできる「アマチュア無線」ですが、英語圏ではアマチュア無線のことは、"amateur radio" または "ham radio" というので、"ham" とだけ言うことはないそうです。"hammy"(ハミー)と呼ぶことはあるそうです。"Yummy" (ヤミー)に似ていますが、違います。

このハム(HAM)とどうして呼ばれるのかには、ハッキリしたことは分からないのですが、こうじゃないのかなぁ~みたいな由来はあるようです。

1アマチュア(AMATEUR)のAMをとって、発音しやすいように頭にHを付けた。

2大根役者(英語でhamという)からきたもの。下手くそな演技の役者=HAM 無線のアマチュア=素人という だから、アマチュア無線をハムという。

3有名だったアマチュア無線局のコールサインから。

4電源交流の回りこみやアンプの低周波の発振によるブーンというノイズをハムノイズ、略してハム(HUM)とも言うので、往年のアマチュアの機材ではよくこれが電波に乗ったところから来ているという説。

どれが正しいのかは分かりませんが、アマチュア無線連盟の関係者によると(個人的な見解)、大根役者が有力ではないか?!ということです。う~ん。どれなのでしょうかね。まだアマチュア無線はなんぞや?!さえも分からない私ですが、有名だったコールサイン?とか思ったりしました。

アマチュア無線は、電話回線が今のように発達するかなり前から、世界を軽々と電波で結びコミュニケーションを成立させていたそうです。今でこそインターネット、パソコン通信、携帯、人工衛星による通信とたくさんの通信手段がありますが、アマチュア無線は通信が無料でというのがすごいですね。海外の人とだらだら毎日話をしても無料。そして、機器の改造が自由というのがアマチュア無線を趣味としている人達が言います。携帯電話もCB無線・パーソナル無線・その他の仕事用の業務無線も規格が決められているので、無線機器を改造することは禁止されていますが、アマチュアの周波数意外で送信することは禁止ですけど、改造はOK。だからアマチュア無線が好きというエンジニアの方々が言っているので、エンジニアは昔から(それこそ小学生でも免許を取る子がいるみたい)無線機、それに周辺機器を自作する楽しみから発展して、職業としてエンジニアになっていったのかもしれないですね。 アマチュア無線はエンジニアの原点かもしれません!!

無料で通信できるなんて楽しそうですが、アマチュア無線をするには免許が必要というのが、インターネットや電話と大きく違うところでしょうか。必要な免許(国家資格)は「アマチュア無線技士」という無線従事者免許証と無線局免許状の2つです。

JARD(日本アマチュア無線振興協会)で講習会も実施されています。この第4級標準コースを受講して修了すれば、国家試験免除で「無線従事者免許書」を取得できるので、私のような初心者には一番確実は方法ですね。授業時間は10時間(法規6時間・無線工学4時間)、修了試験1時間なので、平日や休日の2日間もしくは夜間で4日間の日程があるそうです。

趣味の王様と呼ばれるアマチュア無線にはさまざまな楽しみ方があるそうですが、特に代表的なものはなんでしょう?!

交信を楽しむ

ラグチュー(語源は英語の「Chew the rag」チュー・ザ・ラグ=ぼろ切れを噛む)

いわゆる雑談のことのようで、ラグるとも言っているみたいです。くだらない話や他愛も無いお喋りを止めどなく続けることを指す言葉。 アマチュア無線では、国内、国際法ともに重要な内容(例えば絶対的に秘密を守らなければならないような内容)を含む通信を禁じているので、基本的に第三者に聞かれてもよい程度の世間話、すなわち「友人同士の雑談」のみで、見知らぬ友人を求める趣味でもあることから、ラグチューはアマチュア無線の基本のひとつということです。携帯電話の登場と普及前には、友人とのラグチューを目的としてアマチュア無線を始める人も多かったそうです。

携帯電話が普及前の固定電話の時代は、遠方への電話も高額でしたし、遠くの友人に電話することは基本的にはダメで話すときは短く。と気にしていました。携帯電話が出始めた頃は、携帯電話本体も高額でしたし通話料もすごい高額でしたよね。友達と話すためにアマチュア無線を始めたっていうのはすごい分かります!

遠距離通信 (DX)

DX(遠距離通信)は、短波帯では海外、VHF(超短波)以上では見通し距離外の局とかとの通信を目指す、遠距離通信のことをいいます。「DX」とはもともと、英語の"Distance X"を無線用語のようにしたものですが、米国などでも通じる言葉になっています。

トランシーバの場合では、空中線電力を上げるだけでは受信がおぼつかなり、交信が成立しなくなることもあるため、高利得の空中線が必要のようで、トランシーバではなく、送受信機を別として、空中線もまた送信・受信で独立させるといった高度なシステムと運用も必要になるそうです。良好な電波伝搬を得るために、適した場所に移動して運用することもあるそうです。国外に設備とキャンプ装備一式を担いで行き、無人島や定住アマチュア無線家のいない地域から電波を発射して全世界からの交信リクエストに応える「DXペディション」(DX+Expedition、冒険)というものもあります。

海外のアマチュア無線と仲良くなると、インターネットでいうところの「オフ会」と同じようものがあるそうです。アマチュア無線のでは「アイボールQSO」と言っていますが、「アイボールQSO」の意味は目玉で交信するという意味です。このアイボールQSOは国境を超えることが珍しくないそうですし、アマチュア無線の立っているアンテナを見つけてその家を訪問しても全然OKというのが、海外と交信するのが当たり前のアマチュア無線が共通の趣味とした魅力でもあるそうです。

コンテスト

コンテストは主催者が定める規約に従って、参加者同士で得点を競う競技の一つです。規定の時間内に、より多く、より遠くの交信を行う事を競い、交信証明としてコンテストナンバーを交換した交信局数×交信地域数を得点とするルールが多いそうです。日本アマチュア無線連盟 (JARL) が主催する主なものでは、より多くの市町村に位置する無線局との通信を目指す全市全郡コンテストなどがあります。

そして、全世界の参加者を対象とする大規模なコンテストも年に何回か開催されるので、DX愛好家が腕を試すチャンスとなっているようです。国内で行なわれるコンテストは一日の電波伝搬状況を知るための意味合いも兼ねての24時間。世界的に行われるものは48時間が多いそうですが、2時間~半日のスプリント、1週間~一か月に亘るマラソンコンテストもあるそうです。

コンテストのやり方ですが、一般的に「CQ」(全局呼び出し)を発し、呼び出されるのを待つ局(ホストなどと称される)になるか、「CQ」を追いかけて呼ぶかのどちらかになります。呼び出さるのを待つ側(ホスト)は複数の呼びかけ側に呼び出しがいくつも重なる状態となります。これの重なった状態を「パイルアップ」と呼びます。CW, SSB, AMの場合には、同時に重なった複数局の呼びかけでも把握できるので、ホストは、重なった呼びかけを把握し、相手局を順次選択して次々に交信を成立させていきます。お互いの交信が確認できた場合「QSL」(交信成立)を交換。FMの場合には、時間差で複数局の呼びかけを多数聞き取ることがポイントとなる。短時間でより多くの局と交信すること、その中で珍しい局と交信ができること、電波伝播の状態によって交信可能エリアが刻々と変化し、短時間でAJD, WAJA, JCC-100などが達成できることがコンテストの醍醐味で楽しめるそうです。

アワード(賞)

アマチュア無線のアワード(賞)は、積み重ねた交信が決められた条件を満たしたときに与えられる賞です。ただぼんやりと交信するのではなく、ある目的を持って通信するための方法を模索するきっかけや、長期的なハムライフの目標アワードが位置づけされています。アワード取得のために交信の難しい地域と交信するために、自分の受信機の設備を強したり、交信を達成しやすい場所に行って移動して運用することもあります。

発行団体は、各国のアマチュア無線家の団体のほかに、企業や公共団体などが記念事業として発行する場合もあります。

JARLが発行するアワードには

  • AJD (All Japan Districts Award):日本国内の10コールエリアと交信する。
  • WAJA (Worked All Japan Prefectures Award):日本国内の1都1道2府43県と交信する。
  • JCC-100~700, JCG-100~500:日本国内の異なる市ないし郡と交信した数を、100刻みに表彰。JCC, JCGはそれぞれ日本の市、郡を示すコードの名称。

また、ARRL(アマチュア無線上でのパケット通信を応用してリアルタイムで生データを配信する通信プロトコール)が発行するアワードにはDXCC (DX Century Club) があります。全世界の陸地を「エンティティ」(主権国家及びその海外領土、独立地域、帰属国未定地。1980年代まではカントリーと呼ばれていた)と言われる約300(2006年現在330)の地域に分けて、100エンティティ以上と交信すると取得できるアワードです。賞状はこのクラブの会員証を兼ねています。交信エンティティ数が増すごとに上位の認定を受けることができます。現存エンティティ完全制覇まで残り10地域を切るとオナーロールメンバー(名誉会員)登録がされます。交信エンティティの多さはDX愛好者のステータスシンボルになっているので、一生をかけて追いかける目標としてハムライフを送るライフワークにもなっています。

QSLカード (交信証明書)

アマチュア無線家にはQSLカードを交換する慣習があります。それを貰うには、アマチュア無線で交信をすると貰えますが、発行は無線局長の判断なのでその人次第での発行です。大きさは、はがきと同じ縦148mm×横100mm、もしくはこれより数mm小さいサイズです。そして、Q符号で「こちらは、受信証を送ります。」という意味です

アマチュア無線の定義さえもなかったアマチュア無線初期からの慣習ですが、必ず発行しなくてはダメ!というようなことはありません。法的な義務がないからです。発行の義務はないのですが、美しい絵や写真など趣向を凝らした物が多いので、QSLカードの収集を楽しみにしてるアマチュア無線家も多いです。「DXペディション」と呼ばれる僻地や孤島からの電波発射の場合には、僻地や孤島ぶりをアピールする写真や運用中の写真が使われる事もあるので、レアな物を集めるのにハマるのも分かる気がします。

このカードは、アマチュア無線初期の頃に、電波がどのくらいの距離をどの程度伝搬したのか交信者同士で検証・確認する目的があったことから始まったようです。交信証明書をはがき(カード)にするという考えは何人かのアマチュア無線家の手によって、それぞれ独自に考えられたようなので、検証されている最も古いQSLカードは、1916年米国ニューヨーク州バッファローの8VXから ペンシルベニア州フィラデルフィアの3TQへ送られたカードです。

交信確認のための記載内容を統一し、QSLカードの原型を完成させたのは、1919年、米国オハイオ州アクロンのC.D.Hoffman(8UX)のようです。QSLカードを収集すること自体がアマチュア無線家にとって大きな楽しみのひとつであるほかにも、アワードの申請に必要な証明書類としてQSLカードの提出を求められることもあります。問題視されているのは、QSLカード集めが目的になってしまって、本質である「交信」を忘れているとも言われています。QSLカードもそれぞれ自作の凝った作品などもあるので、インターネットで検索するとたくさんのQSLカードが見れます。

☆QSL記載事項 ※必須

1.自局のコールサイン

2.相手局のコールサイン

3.交信したことを証明する旨の文言

4.交信した年月日とタイムゾーン

5.交信した時刻(開始時刻、終了時刻も書く場合もある。)

6.相手の信号の状況(RSTコードによる。)

7.バンド(周波数帯もしくは波長帯。正確に周波数を書く場合もある。)

8.モード(電波型式、共に同じ電波型式で交信した場合はそれも明記:「2x」など)

9.自局の運用場所(地名、場合によっては島名など)

10.発行者の署名(日本の場合は印鑑、スタンプなども使われる。)、オペレーターの名前・ハンドル(社団局の場合は構成員の内の誰が担当したか明示するため必須)

必須ではないけれど、重要な情報で記載するほうが望ましい

11.自局の運用場所の補助情報(DXCCエンティティー名、ゾーン番号、JCC/JCGナンバー、グリッド・ロケーターによる位置、経緯度など)

12.自局の無線機やアンテナの紹介

交換の仕方
QSLビューロー経由
相手局に直接郵送するよりも、QSLビューロー(単にビューローともいう)と呼ばれる各国の機関を経由して交換されることが多いようです。個別に発送するようりも郵送料が格段に安くなるからです。コールサインを記入してビューローに送付すれば、受取先毎に仕分けをしてくれて、まとめて転送される仕組みです。 日本ではJARL(日本アマチュア無線連盟)が会員向けにサービスを提供しているので、諸外国のQSLビューロー間との転送もとりまとめて行っています。
QSLマネージャー
僻地や離島など、交通・運輸事情の悪い地域に常駐する局や、DXペディションを行う局は「珍局」と呼ばれています。僻地のためにQSLカードを地域に送付するにも苦労が伴うため、通信・運輸事情の良い地域にいるアマチュア局が発行を代行することがあります。発行を代行する局が、QSLマネージャーと呼ばれています。日本では、JARLが「国内局が他の国内局のQSLマネージャーになることは禁止」としています。
SASE
珍局と交信した場合には、ビューロー経由の手段では転送に時間がかかってしまうので(外国との転送は船便)、 アワード申請の為に一刻も早く入手しようと本人やQSLマネージャーへ直接QSLカードを送付し、その返信として相手のQSLカードを取得しようとすることがあります。この場合には、送ってもらう相手に金銭的な負担をかけないように用いるのがSASE(Self‐Addressed Stamped Envelope、宛名を書いた切手つき返信用封筒)です。 国際的には、SAE+IRC(Self‐Addressed Envelope+International Reply Coupon、宛名を書いた返信用封筒と国際返信切手券)となります。 IRCにかえて米ドル紙幣を同封することもありSAE+グリーンスタンプ(緑色をしていることから)といいますが、通常郵便物に紙幣を同封することは郵便法違反です。